お酢・発酵

ブルーベリー酢と黒酢の違いをラベルで見分ける方法

笠間 力

ブルーベリー酢とブルーベリー黒酢は分類が違います

ブルーベリー酢とブルーベリー黒酢は、原料になる酢の種類が違います。名前が似ていても、法律上の分類は別物です。見分けるコツは、パッケージの正面ではなく「名称」欄を見ることです。

スーパーやネットショップでは、どちらも「ブルーベリー」の文字とデザートのような赤紫の色合いで並んでいます。見た目や商品名だけでは、実は判断がつきません。名称欄には、食品表示のルールに沿った分類名が書かれています。ここを確認すると、その商品がどんな酢をベースにしているかが分かります。

次の章から、この分類のしくみを順番に見ていきます。

農林水産省の分類では醸造酢が穀物酢と果実酢に分かれます

酢の分類は、大きく醸造酢と合成酢に分かれ、醸造酢はさらに原料によって穀物酢と果実酢に分かれます。黒酢は、この穀物酢の中の一種類という位置づけです。

農林水産省が定めるJAS規格をもとにすると、酢の分類は次のような関係になります。

分類の階層 内容
醸造酢 穀物や果実を発酵させて作る酢の総称
穀物酢 米や麦などの穀物を原料にした醸造酢
米黒酢 米を原料に長期間発酵・熟成させ、色が濃くなった穀物酢の一種
大麦黒酢 大麦を原料に同様の製法で作られる穀物酢の一種
果実酢 ぶどうやりんご、ブルーベリーなどの果実を原料にした醸造酢

つまり黒酢とは「色が黒い酢」という意味の言葉ではなく、「穀物酢の中で、原料や製法の条件を満たしたもの」を指す分類名です。ブルーベリーを使っていても、ベースが米黒酢や大麦黒酢であれば、その商品は穀物酢の仲間に入ります。一方、ブルーベリーの果実や果汁を発酵の主な原料にしていれば、果実酢に分類されます。

黒い色や果汁の有無だけでは分類を判断できません

色が黒っぽいから黒酢、ブルーベリー果汁が入っているから果実酢、という判断は当てはまらないことがあります。色や見た目の印象と、法律上の分類は別の話だからです。

ブルーベリーはもともと色の濃い果実です。果実酢にブルーベリー果汁を加えれば、当然、色は黒っぽい紫になります。逆に、米黒酢をベースにした商品にブルーベリー果汁やブルーベリーエキスを香りづけ程度に加えているケースもあります。どちらも「黒っぽいブルーベリー味の酢」に見えますが、ベースの酢が違えば分類上の名前も変わります。

果汁が入っているかどうかも同じです。果実酢の条件を満たすには、原料や製法についての基準があります。単にブルーベリー果汁を混ぜただけで自動的に果実酢と呼べるわけではありません。正しく見分けるには、パッケージのデザインや色の印象ではなく、名称欄と原材料名という「文字の情報」を確認する必要があります。

商品名、名称欄、原材料名は別物です

商品名は販売者が自由につけられる呼び名で、名称欄は食品表示法にもとづく分類名、原材料名は使用した原料を配合順に並べた欄です。この3つは、それぞれ書いてある意味が違います。

表示欄 書いてある内容 確認できること
商品名 販売者が決めた愛称やブランド名 とくに決まりはなく、イメージ重視で付けられる
名称 食品表示のルールにもとづく分類名 果実酢か穀物酢か、黒酢に該当するかどうか
原材料名 使用した原料を、多く使った順に並べたもの ベースの酢や果汁、甘味料の種類と量の順序

「ブルーベリー黒酢」という商品名がついていても、名称欄には「果実酢(ぶどう)」と書かれていることもあります。商品名はイメージを伝える役割が強く、分類の正確さを保証するものではありません。分類を知りたいときは、必ず名称欄を見る習慣をつけておくと安心です。

ラベルは5項目を順番に見ます

迷ったら、名称、原材料名の先頭、ブルーベリーの記載位置、甘味料、希釈表示の5項目を、この順番で確認すると判断しやすくなります。

  1. 名称を見ます。「果実酢」「果実酢(ブルーベリー)」であれば果実由来、「穀物酢」「米黒酢」「大麦黒酢」であれば黒酢や穀物酢がベースです。
  2. 原材料名の先頭を見ます。原材料は使用量の多い順に書かれているルールがあるため、最初に書かれている原料が、その商品のベースです。
  3. ブルーベリーの記載位置を見ます。先頭近くにあれば主原料、後ろのほうにあれば風味づけに近い使われ方をしている可能性があります。
  4. 甘味料を見ます。ハチミツや果糖ぶどう糖液糖など、何を使って甘さを出しているかで、飲みやすさや用途の想定が変わります。
  5. 希釈表示を見ます。原液のまま飲む想定か、水や炭酸で薄める想定かで、酸度や濃さの目安が分かります。

この5項目を順番にチェックすれば、商品名やパッケージの色に振られず、その酢がどんな性格の商品かをつかめます。

贅沢ブルーベリー酢のラベルを実際に見てみます

実例として、株式会社カサマの「みどりの森の恵み 贅沢ブルーベリー酢」のラベルを、先ほどの5項目に当てはめてみます。

この商品の原材料名は「果実酢(ブルーベリー)、ブルーベリー果汁、ハチミツ」の順に表示されています。先頭に果実酢(ブルーベリー)とあるため、ベースは果実酢であり、黒酢や穀物酢ではありません。ブルーベリーは原材料名の1番目と2番目に続けて登場しており、風味づけではなく主原料として使われていることが分かります。甘味料はハチミツです。

配合の内訳を見ると、果実酢(ブルーベリー)が40パーセント、ブルーベリー果汁が38パーセント、ハチミツが22パーセントという比率になっています。ブルーベリーに関わる原料が全体の8割近くを占めていることが、この数字から分かります。

原料のビルベリーは東欧及びカナダ産の野生種を使い、発酵は日本国内で30日間かけて行われています。発酵日数が長ければ良いというわけではありませんが、原料の産地と発酵の期間が分かる情報として、ラベルや商品情報に記載されています。

希釈表示は原液1に対して水4です。原液のまま飲む前提の商品ではなく、薄めて飲む果実酢であることが、この表示からも読み取れます。

米酢や穀物酢との違いも同じ考え方で見分けられます

米酢と穀物酢のどちらが良いかという疑問も、原料による分類という同じ視点で考えると整理しやすくなります。米酢は、穀物酢の中でも米を主な原料にしたものを指します。

先ほどの分類表で見たとおり、穀物酢というのは大きなグループの名前です。米酢はその中の一種類で、原材料名の先頭に「米」だけが書かれているか、他の穀物と混ざっているかで、風味の濃さが変わってきます。米酢は比較的まろやかな酸味が特徴とされ、酢飯や和え物など、素材の味を邪魔しない用途で選ばれることが多い酢です。

穀物酢は、米だけでなくとうもろこしや小麦など複数の穀物を原料にしていることが多く、酸味がしっかりして価格も手に取りやすい傾向があります。どちらが良いかは、使う料理や好みの酸味の強さによって変わります。ドレッシングやピクルスのようにしっかりした酸味を出したいなら穀物酢、酢飯や合わせ酢で穏やかな酸味を出したいなら米酢、という選び方が一般的です。ブルーベリー酢を選ぶときと同じで、名称欄と原材料名の先頭を見れば、その酢が何を主原料にしているかがすぐに分かります。

選ぶ軸は果実由来か、黒酢ベースか、デザート感覚かの3つです

ブルーベリー系の酢を選ぶときは、果実由来の酢を求めているか、黒酢のコクを求めているか、デザートのような甘さを求めているかで、選ぶ軸が変わってきます。

求めているもの 見るべき名称 選び方の目安
ブルーベリー果実由来の酢 果実酢(ブルーベリー) 原材料名の先頭にブルーベリー関連の表記があるか確認する
黒酢のコクと風味 米黒酢、大麦黒酢 名称欄が穀物酢や黒酢になっているか確認する
デザート感覚の甘い飲みやすさ 果実酢+甘味料の配合比率 原材料名で甘味料の種類と、果実酢に対する割合を見る

果実由来のすっきりした酸味を楽しみたい人は、名称欄が果実酢になっているものを選ぶと、求めている方向に近づきやすくなります。黒酢特有のコクや旨みを重視する人は、米黒酢や大麦黒酢を選んだほうが、ブルーベリー風味の果実酢よりも好みに合うことがあります。甘さを重視してデザート感覚で楽しみたい人は、ハチミツや果糖など甘味料の配合比率にも目を向けると、飲みやすさの違いが見えてきます。それぞれの酢の特徴をもう少し詳しく比べたい場合は、種類別の比較記事もあわせて読んでみてください。

薄め方と保存方法

贅沢ブルーベリー酢は、原液1に対して水4で薄めて飲むのが目安です。1回あたりの目安量は5ミリリットルとされています。

内容量は200ミリリットルなので、1回5ミリリットルの目安で計算すると、1本でおよそ40回分の目安になります。毎日1回のペースで使うなら、1本で1カ月半ほど楽しめる計算です。もちろん、飲む頻度や薄め方の好みによって前後します。

ドレッシングなど料理に使う場合は、飲むときより多めの量を使うことがあります。その場合は、飲用の目安量である5ミリリットルより多くなるので、作った分は1回で使い切らず、数回に分けて使うようにしてください。

保存方法は、未開封の状態では直射日光を避けて冷暗所に置きます。開封したあとは冷蔵庫で保存し、早めに使い切るようにしてください。酢酸と血圧の関係を調べた研究があります。アントシアニンについても研究が進められている分野ですが、同様に商品の効能として直接結びつけることはできません。

ブルーベリー酢と黒酢についてよくある質問

ブルーベリー酢とブルーベリー黒酢はどちらが正式な名前ですか

どちらも商品名としては使われますが、法律上の正式な分類名は名称欄に書かれている「果実酢」や「米黒酢」などの表記です。商品名の「ブルーベリー酢」「ブルーベリー黒酢」自体には、分類上の決まりはありません。

黒い色をしていれば黒酢と判断してよいですか

色の濃さだけでは判断できません。黒酢は色ではなく、原料や製法の条件を満たした穀物酢の分類名です。ブルーベリー果汁を加えた果実酢も、色が濃い黒紫になることがあります。

ブルーベリー果汁が入っていれば果実酢と考えてよいですか

果汁が入っているだけでは果実酢とは限りません。ベースの酢が米黒酢や穀物酢で、ブルーベリー果汁を風味づけに加えている商品もあります。名称欄と原材料名の先頭を確認してください。

米酢と穀物酢はどちらを選べばよいですか

米酢は穀物酢の一種で、まろやかな酸味が特徴とされます。穀物酢は複数の穀物を使うことが多く、酸味がしっかりしています。酢飯やまろやかな味を求めるなら米酢、しっかりした酸味を求めるなら穀物酢が選びやすい傾向です。

贅沢ブルーベリー酢はどのくらい薄めて飲みますか

原液1に対して水4で薄める目安です。1回あたりの目安量は5ミリリットルとされているので、水や炭酸で好みの濃さに調整して飲んでみてください。

研究について

本文で紹介する研究は、対象者・成分・摂取量・期間が定められた条件で行われたものです。研究結果は、贅沢ブルーベリー酢そのものの変化を示すものではありません。

執筆者
笠間 力
笠間 力
株式会社カサマ 代表取締役/健康経営エキスパートアドバイザー
29歳のとき、父の急逝を受けて商社から家業へ。大手企業の下請けから健康食品通販へ業態を転換し、全国のシニア顧客と長くつながる事業を育ててきました。盛和塾で22年間、稲盛和夫氏に学び、自社の健康経営を1冊の本にまとめています。
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